私たちの身近には海、川、森林、田んぼといった異なる自然環境があります。
それぞれの環境にはさいきんから動植物まで様々な生き物が暮らしていて、一見同じように見える生き物も、私たち一人ひとりの姿かたちが違うように、個性(=遺伝子の違い)を持っています。
このような環境(生態系)、種、遺伝子のレベルの多様さをまとめて、「生物多様性」と呼んでいます。
生物多様性には地域の個性が凝縮されているといっても過言ではありません。
例えば、阿南市の山間部には「石灰岩地」と呼ばれる大昔の海を起源とする場所があり、「アナンムシオイ」というカタツムリが生息しています。

これは、たまたま特別な環境があったから外から生き物がやってきた、というわけではなく、植物や土壌動物など他の生き物と関わりながら、気の遠くなるような年月をかけて独自に適応し、進化してきたものです。
私たちの周りの生物多様性は、その土地の環境の下で育まれ、つながり、今に至っています。