ホットスポット伊島
伊島は「蒲生田岬」より東へ約6㎞、紀伊水道上に位置する離島です。
伊島(本島)、前島、棚子島の3島で形成され、島民の暮らす本島は、周囲約9.5㎞。
島内には自動車も走っていません。
集落を除く島全域が「室戸阿南海岸国定公園」に指定されており、伊島の「ササユリ」をはじめとした希少生植物、全国的にも貴重な野鳥が飛来するなど、豊かな自然環境が残された島です。
伊島では、以前、ササユリが島をピンクに染めるほどたくさん咲いていたと言われています。
ササユリは人が利用する里山を代表する生きもの。
人の利用がなくなった里山は木が生い茂り、ササユリの咲く数は激減してしまいました。
今では、ササユリの香り漂う伊島の再生に向け、いろいろな主体がササユリ保全活動を担っています。
「生物多様性保全上重要な里地里山」(環境省)
「日本の重要湿地500」(環境省)
範囲
伊島・前島・棚子島の3つの島
シンボル生物:ササユリ
ササユリは日本を代表するユリ。西日本中部地方から九州に分布しています。
5月下旬から6月上旬に淡いピンク色の花を咲かせ、その香りが特徴です。
生育している各地で絶滅危惧種となっており、徳島県内でまとまって見られるのは伊島のみと言われています。
保全活動
伊島の島民を中心に、ササユリを保全するための下草刈りなどが行われてきましたが、人口減少、高齢化等により、担い手が不足してきました。
2015年、伊島が阿南市生物多様性ホットスポットに選定されたことを契機に、阿南高専、阿南市、島外の環境保全団体等が参画する「伊島ささゆり保全の会」が誕生しました。
「伊島ささゆり保全の会」では、ササユリの生態学的知見に基づき、企業や一般ボランティアの支援を受けながら、保全活動を推進しています。
ササユリ定点観測カメラ
以下のURLで伊島ササユリの定点観測画像をご覧いただけます。
https://sites.google.com/view/isima-sasayuri-fixed-camera/